資料をよりよくする社内レビュー~目的ややり方について~

会社で資料作成を行うと大体行われるのが社内レビューです。第三者目線で誤字脱字から表現の方法、文章の構成まで確認が行われて、資料がさらに良くなります。

ただ、レビューは時間がかかるからやらないよという会社もあるかもしれません。また、レビューとは言わず資料チェックという言い方をするかもしれません。

レビューの目的

プログラム開発の世界では、設計書の誤りが最終テスト工程などの後工程で発見されるほど、手戻りによるコストが増大すると言われています。そのため、設計書のレビューを行い早めに問題点を発見し、修正することが求められています。

それ以外の現場でも、資料の誤りはお客様への印象低下、打ち合わせのやり直しなど良い結果にはなりません。

レビューにより以下のメリットがあるでしょう。

  • 誤字脱字を発見できる
  • 理解できていない箇所を発見できる(指摘されて説明できないことに気づく)
  • 分かりにくい表現を発見できる(自分自身では分かるが、第三者には伝わらない)
  • 新たな視点を手に入れることができる

資料がよくなるどころか、自分に足りない部分にも気づくことができます。

レビューは事前準備も重要

レビューをただ実施すればよいというものではないことに注意は必要です。効率的に実施しないとかえって時間の無駄や無意味な作業につながります。

レビューは自分自身だけではできません。必ず資料を見てもらう人「レビューア」が必要です。レビューをする上で以下を確認しながらどのようにレビューを行うか決めていきます。

  • 誰にレビューをしてもらうか
  • 参加人数は何人いるか
  • どのようにレビューを実施するか

レビューアの選定には、レビューをしてもらう上で内容に精通している、または指摘ができるレベルの方にお願いしなければなりません。資料の確認であれば上司や先輩になるかと思います。

レビューを実施する方法として、対面レビューか回覧レビューを選択することになります。参加人数やレビュー容量、作成レベル、重要度によって決めることになります。それぞれの実装方法について後述しますが、もっと単純に考えるなら議論を重ねるべきか、配布して確認してもらう程度でよいかで選択してもいいかもしれません。

基本的には会社でレビューの仕方についての規定があると思いますので、それに従うことにはなると思います。

対面レビュー

昔であれば、同じ場所で仕事をしていますので、直接会話して指摘できます。対面レビューと言われているものです。複数人でレビューする場合も多いため会議室に一同に介して議論をして修正点を洗い出していきます。その場で質問しながら簡易的に修正してみるなど、効果的なレビューが行えます。

ただ、最近はコロナの影響もあり、リモートワークが普及し直接会話できない場合があります。

そのため、ウェブ会議という方法もあります。画面を共有しながら会話できるため、直接会っている状態に近いことができます。会議室に集まってレビューするのと同程度のレビューを行うことができます。

ただ、ウェブ会議の準備や相手の予定の調整など対面で行うレビューと同じような面倒な部分もあります。特にパソコンに弱い人だとウェブ会議の予約から接続先情報の共有などをWebサイトから行う必要があります。また、リモートならではの進めにくさから全員が思った確認ができない可能性はあります。話そうと思ったらお見合いをしたとか、回線が遅く聞き取りづらかったとか経験しておられる方も多いのではないでしょうか。

対面レビュー時のすすめ-円滑な進め方

対面レビューだと時間を決めて開催することになります。よく脱線したりなかなか前に進ませてくれないといったことがあり、時間切れなんてこともあります。

そんなことにならないために以下を意識することが良いとされています。

  • レビューの目的と、目的を達成するための進め方を明確にすること
  • レビューの観点を伝えること
  • 相手が理解しているかを確認するために、都度質問の時間を設けること

回覧レビュー

説明を直接しながら議論を重ねる必要がないような資料の確認の場合は、メールやチャットで依頼して個別に回答してもらう回覧レビュー(または配布レビューともいう)を用いることになります。手書きや印刷物の場合は直接手渡しするかもしれませんね。

場所に縛られることなく、確認者の都合の良い時に確認することができます。複数人での確認としても、それぞれのスケジュールを調整しなくてもよいという利点があります。

レビュー結果は、直接指摘を言ってくれる人もいれば、依頼のメールやチャットに返信してくれる人もいます。レビューを依頼する時は目安の期限日を設けるようにしてください。忘れ去られている場合もありますので。

気をつけたい部分としては間接的な指摘の場合、「○ページの□□に誤字があります」と記載してくれているかと思います。言葉だけで伝わる程度のミスであれば問題ありませんが、曖昧な箇所があると作成者と確認者の間で認識齟齬が発生します。作成者が確認を行うやり取りか、誤った修正による再指摘につながります。

回覧レビュー時のすすめ-画像も用いて指摘してあげる

文章だけでなく指摘したい箇所をスクリーンショットをとって場所をしっかりと示した方が確実に理解して修正してくれると思いますよね。チャットやメールにその画像を添付するという方法もよく取られるかと思います。レビューに少し時間を取られますが、正確性が高まります。

まとめ

レビューのやり方についてまとめました。資料をブラッシュアップする上で第三者目線が入るのはとてもよいことだと思います。ただし、一人ではできないのでやり方を誤ると成果がでないこともあるので注意が必要ですね。

最後に少しだけ宣伝させてください。回覧レビュー時にメッセージで返す場合、画像も添付するとより確実に伝わるとお伝えしました。ただし、利用するチャットやメールによっては制約があることもあります。

    メール
  • セキュリティ対策により添付があると面倒(会社規定による)
  • 添付用の画像を用意する作業が面倒くさい
  • 宛先を誤って送信する危険性がある
    チャット
  • 画像がチャット画面を占有する
  • 画像を登録しすぎてチャットが重くなる可能性がある
  • そもそも画像登録に対応していない
  • アカウントが乗っ取られる可能性がある

資料の中には機密性の高い文章もあるかもしれません。メールもそうですがチャットの中には取り消しできない場合や相手の方に残っている場合もあります。会社の方針により外部ツールによる誤送信防止などの対策が取られているかもしれませんが、セキュリティ事故には注意が必要です。

ガ象さんは画像共有サービスですが、登録から3日を超えると閲覧できなくなります。使い捨ての一時的な共有をメインとしたサービスとなります。誤字を指摘するための画像なんてすぐ消えるくらいでちょうどいいですよね?手軽に利用できる点も魅力の一つです。会員登録・ログインといった作業は不要です。事前にインストールしておかないといけないこともありません。ブラウザのお気に入りに入れておいていただけると幸いです。